会社設立時のチェックポイント・注意点

会社設立をお決めになった際に考えていただく、注意点をまとめました。
会社設立前にしかできないこともありますから、十分にご注意ください。

 

1.資本金を1,000万円「未満」にして消費税免除

会社設立の資本金は、1,000万円「未満」にすることをお勧めしています。なぜなら、資本金が1,000万円未満の会社は、消費税の納税義務が当初1〜2期の間免除されるからです。取引の規模によってはかなり大きな金額になります。

平成18年に施行された新会社法により、株式会社の設立に資本金の制限はなくなり、資本金1円でも株式会社を設立できるようになりました。

 

2.事業年度の設定で消費税が変わる

上述のとおり、資本金が1,000万円未満の会社は、会社設立後、消費税が免税される期間があります。どれくらいの期間免税されるかという点については、「事業年度の定め方」等の複数の要素によって決まります。

単純に「切りがいいので12月末決算にしよう」とか「皆がそうするので3月末決算にしよう」ということで決定してしまうと、後日、消費税の支払時期になって後悔することにもなりかねませんので、注意が必要です。

 

3.助成金が受給できるかを確認しておく

起業の方法やそのタイミングを調整することによって、国から返済不要の助成金を受け取れることがあります。複雑な要件が重なり合うものが殆どですが、注意することとしては、会社設立登記申請前に、「法人等設立事前届」を提出しておく必要があるものが含まれるという点です。

その他にも、複数の助成条件があり、それら全てを満たしている必要があります。それらの条件について当事務所にてご紹介させていただきます、ぜひ一度ご相談下さい。


4.将来する事業も定款の「事業目的」に入れておく

定款には会社の「事業目的」というものを登記します。当該会社の事業内容を記載したものですが、設立後すぐに行う事業だけでなく、将来行う可能性のある事業も初めから入れておくという方法もあります。例えば、とりあえず「飲食店業」だけをする場合でも、近い将来、飲食店に対する経営コンサルティング業も行うということであれば「飲食店に対する経営コンサルティング業」という目的もあらかじめいれておくことを検討しましょう。

ただし、融資を受けることを予定されている場合は注意が必要です。本業とは関係のない業種が「事業目的」に並んでいると、融資するかどうかの審査で若干マイナスポイントになるという人もいます。

また、日本政策金融公庫には貸出対象業種というものがありますので、それ以外の業種(貸金業や風俗業等)ですと融資を受けることはできません。なお、事業を開始するには免許や許可が必要となる業種、例えば、不動産売買や賃貸の仲介業、建設業、人材派遣業などについても、事前に入れておくことは可能です。

 

5.日本政策金融公庫の新創業融資は「自己資金の」2倍まで

?日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)の新規創業融資を検討されている方も多いかと思います。ご存じ無い方のために説明しますと、この制度は、日本政策金融公庫が実施している創業支援制度でして、1,500万円という上限はあるものの、場合によっては無担保・無保証で(事業計画次第では、代表取締役さえも保証人にならなくてよいことがあります)、しかも創業まもない企業に対して融資をしてくれるというものです。

新規創業の会社に対しては、通常は、民間の都銀や地銀は貸してくれませんので、この融資制度が多く利用されています。しかし、ひとつ重要な条件があります。それは、「自己資金の2倍までしか貸してくれない」ということです。
公庫が融資条件を記載した書面などを見ますと、「必要な資金の3分の1の自己資金が必要です」とあると思いますが、つまりは自己資金の2倍までしか貸しませんよということなのです。従いまして、現在自己資金が全く無い方は「新創業融資」を利用することはできません。

 

6.出資比率3分の2以上を確保する

もしあなたが、会社を自分の思いどおりにできる状態を確保しようと思っているなら、出資比率の3分の2以上は確保しておいてください。注意点は、過半数では足りない事です。なぜなら、定款の変更決議その他重要事項の決定については、出資比率の3分の2以上を求められることが殆どなのです。

例えば、資本金500万円の会社を設立するのであれば、あなたは500万×2/3=333.3万、つまり334万円以上の出資をしておくべきでしょう 。

ませんよということなのです。従いまして、現在自己資金が全く無い方は「新創業融資」を利用することはできません。

 

7.取締役人数の過半数を確保する

また、同族で会社を支配したいということが希望であれば、取締役人数の過半数を同族で占めておくことも必要です。これに対して、「いや、どうせ株式は全部持っているのだから謀反をする外部取締役がいれば解任すればいい」ということを言われる方もありますが、取締役の解任というのはそれほど簡単なものではありません。
解任決議は簡単にできますが、解任に理由がないことを主張され役員報酬相当額の損害賠償請求をされる可能性があったり、解任の登記手続きに必要な書類がそろわなかったりということがあるからです。様々な要素を検討のうえ、取締役の構成は考えましょう。

 

8.安易に家族を取締役にいれない

節税等のために実質的には事業に関与していない家族(専業主婦の方など)を取締役として登記している場合があります。確かに役員にしておくと、非常勤取締役ということで役員報酬を渡しやすく、所得分散になり節税という効果はあるかもしれません。
しかし、取締役というものは、社会に対して責任を負う存在です。他の取締役の業務や会社全体の業務の適性を監督する責任があります。もし会社が不祥事を起こした場合、「私は名前を貸していただけです」ではすまないこともあります。その点について十分に説明の上、取締役就任の承諾を得ることができているのであれば問題ありません。
しかし、そうでないなら、あなたの会社の業務についてその人の責任問題となる可能性もあるわけですから、やはり「節税のため」という理由で安易に名前を借りるべきではないでしょう。

 

9.株式の譲渡制限は必須

自社の株式を譲渡する際に「会社の承諾を要するかどうか」、これを定款で決めておくことができます。この点、中小企業はほぼ100%、「会社の承諾を要する」としています。
というのも、「株式譲渡に際して会社の承諾を要する株式会社」については、様々な点で規制が緩和されるためです。
取締役の人数が1人でもよかったり、株券を発行しなくてよかったり、役員の任期を10年に伸ばせたり、株主総会の開催手続きを簡略化できたりというメリットがあるのです。
よほど特別な理由がない限り、株式の譲渡制限は必須です。

 

10.定款「会社の目的」は許認可に注意する

許認可が必要な業種については、定款の「会社の目的」の記載に注意が必要です。
許認可の申請にあたっては、「会社の目的」に必ずいれておかないといけない「文言」というものがあるからです。
会社設立前にしっかりと行政監督庁に問い合せをしておくことで避けることができるものですので、事前調査は怠らないようにしましょう。

 

11.役員報酬の決め方に要注意

取締役や監査役の報酬については、原則として一年間毎月定額でさだめなくてはなりません。よって、役員報酬の決定の際には、税理士等と打ち合わせをして決定されることをおすすめします。

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